東京新聞・中日新聞書評『グレタ たったひとりのストライキ』を書きました

17日の東京新聞・中日新聞で、『グレタ たったひとりのストライキ』書評を書きました。
16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの本ですが、グレタさん一人で執筆したわけではありません。家族全員の連名になっており、主な筆者はグレタさんの母です。

世界を飛び回るオペラ歌手として環境問題と無縁の生活を送っていた母と、俳優を辞めて主夫業に勤しんでいた父の間に生まれたグレタさんと妹は、それぞれ障害を抱えていることが発覚。
グレタさんのアスペルガー症候群、高機能自閉症、強迫性障害の症状が表出する引き金になったのが、環境問題の映画でした。
ショックで食事も取れなくなり、餓死の兆候が出るほど。ただ、学校ではおかしな子としてイジメに遭い、教職員からも理解を得られず、家族はどん底状態になります。
しかし気候危機について独学を続けたグレタさんは、まずは両親を感化し、そこから一人でストライキに立ち上がるのです。
両親の心配に反して、グレタさんの病状は驚異的に安定していき、活動は瞬く間に世界規模に広がっていきます。

巻末のスピーチの切実さは、本書を読んでこそ納得できる部分が大きいです。
気になる方は書評からぜひご覧ください。